あと一歩〜TOEIC900・診断士受験・ビジネス書〜
   130%の力で30度上を向いて毎日を過ごしていきたい。ビジネス書、TOEIC、資格、etc…。自己啓発のつもりが自己満足?ちゃんと活かせてる?たぶん、それが出発点。
取得目標(2009)

■英語
・TOEIC870⇒900⇒950
・TOEICリスニング満点

■資格
・中小企業診断士

■目標達成・合格

Profile

かい

Author:かい
年齢:20代後半
趣味:映画、音楽、
海外旅行、読書、料理

<仕事の変遷>
経営企画⇒商品企画⇒マーケティング

■取得資格
証券アナリスト、簿記2級、
宅建、初級シスアド 他

■TOEICスコア履歴
2009年03月:880
2009年01月:875
2008年11月:870
2008年10月:850
2008年09月:755
2007年03月:730
2007年01月:755
2006年11月:755
2006年10月:700
2006年09月:735
2006年03月:725
2004年09月:645
その昔?:550くらい

■使用・所有教材一覧
  ブクログ本棚

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FP技能士3級
ビジネス実務法務3級
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はじめに
ビジネス書、TOEIC、診断士…、日々の積み重ねを綴っていきたいです。
「自己満足」から「自己啓発」へ。勉強しただけで満足してしまって、
仕事に活かせていない自分に気付きました。
目標⇒実行⇒検証⇒習得。それが理想的ですよね。
身に付く勉強を心がけ、がんばります!

■合格体験記・アドバイス掲載中(宅建、簿記など)
■相互リンクも募集中です!お気軽に声をおかけください。

【2009/07/03】 花は観手に咲く
ブームも一段落したように見えるスーザン・ボイルさん。テレビで取り上げられるよりも少し前に誰かのブログを見て知りました。結局、準優勝でしたね。惜しい限りです。

Youtubeの第1回戦での動画が話題になりました。
これを観て感動した人は、何に感動したのでしょうか。

審査員や観客のリアクションに感動した人も多かったのではないのでしょうか。

いいものを「いい」とわかってくれる人がいるからこそ、そこに価値が生まれる、と私はよく思っています。

だから、私は、この動画を見て、そのリアクションに感動したんですよね。

本当にいいものでも、そのときに、その良さがわかってくれる人がいなければ、評価されることもなく終わってしまうわけです。時間も場所も違えば、評価が違ってたかもしれない。ゴッホを思い出します。

だからこそ、その価値をわかってくれる、というのは大切なことで、貴重なことだと思ってます。

音楽でも、映画でも、なんでも。

本当にいいものなのに、わかってくれる人がいなければ、多くの人は、それには出会えない。

逆に、傲慢に自分だけがいいと思ってても、周りがいいと思ってくれなければ、意味がないのかもしれない。「自分がいいと思っていればそれでいい」「世間の奴には理解できない」それって、価値があるのかわかりませんよね。

受け手があってこその送り手だし、送り手があってこその受け手だし、その関係性が大切だと思っています。本当に価値があるものを生み出す送り手と、その価値をわかってくれる受け手。

そんな私にピッタリの言葉に以前出会いました。私の好きな言葉です。

それが

「花は観手に咲く」


です。世阿弥の言葉。

能を観て感動する、それを花に例えています。その花は、能を演じている人にではなくて、観ている人に咲く、ということを表現しているそうです。

つまり、能の演技そのものは誰が観ても同じですが、観る人によっては、感動する人もいるし、何も感じない人もいる。演技・演者そのものに価値がある、というよりも、それを観る受け手側に、それぞれの価値、花があるわけですね。

私がうまく表現できなかったことを、すっきりと表現しているいい言葉だな、と思い、心に刻んでいます。

世阿弥は、「花」を様々な意味で使っています。
有名なものだと、「秘すれば花」ですね。

「秘すれば花なり、秘せずは花なるべからず」

風姿花伝に登場する一説です。

現代語訳 風姿花伝現代語訳 風姿花伝
(2005/01)
世阿弥

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すらすら読める風姿花伝すらすら読める風姿花伝
(2003/12)
林 望

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「風姿花伝」は、能・芸術に関する心得のようなものが書かれている本ですが、能・芸術に関わらず、生きていく上で、心に響くことが書かれています。

ビジネス書から離れて、たまにこういう古典を読むのもいいものです。世阿弥の言葉は、仕事をしていく上でも役に立つ箇所が多いと思います。

例えば、「初心忘るべからず」。これも、世阿弥の言葉です。本来の意味はちょっと違うみたいですけどね。

高校時代、古文の授業も好きだったし、短歌も好きだし、日本の古典、こういった日本の側面が私は好きなんですよね。

そんな世阿弥の「花は観手に咲く」。

ある景色を見て、感動する人もいれば、そうじゃない人もいる。それと似てます。景色は誰にとっても同じですが、受け取る人によって、その価値は違います。

それなら、価値のわかる人、感動できる人になりたいものですよね。
好奇心と感受性、それが大切なのかもしれません。

皆さん、自分では意識していないのかもしれませんが、感動できる、ってすごいことなんですよ。
ある人にとっては、何がいいのか全然わからないものを、自分はわかっている、ってことなんですから。


皆さんは、最近、何かに感動しましたか?




テーマ:資格・スキルアップ・仕事 - ジャンル:ビジネス

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【2009/06/28】 TOEIC第147回 2009年6月28日
雨の日のTOEIC。「4FIC12」でした。

会場は近くでした。ちょっと時間やばいかなって思って、小走りしてたら、予想以上に蒸し暑くて、軽く滝汗状態・・・。

席は一番後ろ。いつも後ろの方なんですけど、これはなんなんでしょうか。。。でも、言い訳はしないと決めているので、それはそれでがんばりました。うん。えらい。

前回、TOEICを受けたときに感じたんですが、良くも悪くも試験に慣れてしまって、真剣味が足りないような気がしています。集中力が足りない。しかも、勉強していないから、余計に惰性になってしまっていると感じています。

7月は受験しませんので、次回は9月。

このときは、がっつり勉強して、本気でがんばりたいと思います。



さて、ここからが本題。

今日は、雨でしたね。しかも、試験終了後は、結構な雨脚。

今回の会場は、会場から駅まで結構距離がありました。狭い道もあったりで、ちょっとした行列になってたんですよね。

で、たまたま隣(ちょっと後ろ)に女の子が歩いていました。その女の子は、傘を持っておらず、かといって、早く歩こうにも行列になっていて、なかなか進めず。

で、たまたま目があって、

私 「△△駅までですか?傘入ります?あ、もし迷惑じゃなければ」
女の子 「あ、大丈夫です・・・」
私 「でも、結構濡れてますよ?」
女の子 「あ、いえ・・・」
私 「あまり気にしないで大丈夫ですよ」
女の子 「あ、じゃあ・・・。ありがとうございます」

みたいな、展開になったとね。

普段は、こんなことしません。でも、なんとなく。さすがに、雨でずぶ濡れになりそうな女の子が隣に歩いてたら、なんか放っておけなくて。

今日の試験の話とか、TOEICの話とか、まぁ、当たり障りのない話をしてました。女子大生かなって思ってたら、社会人1年目の女の子で、仕事とか社会人生活ってどう?とか、まぁ、そんなことも話つつ。

しかも、スコアが似てて、お互い900超えを狙っていることもあり、話としては結構盛り上がって、結局、駅まで一緒に歩いてたんですよね。

実は帰る方面も同じだったんですけど、ちょうど用事もなくはなかったし、私は逆方向のホームに行きました。別に連絡先を聞くわけでもなく、どっかでお茶するわけでもなく、そのまま、「じゃねー」みたいな感じで、それはそれでおしまい。別にナンパしたいわけでもないし、何かがんばる元気なかったし。

でも、TOEICの試験、何回も受けてますが、こういうこともあるんだなぁと。もしここで、がんばってたら、TOEICがきっかけで・・・的な、あだち充的な展開になったりして、TOEIC関連ブログの中では稀有な夢のある経験に発展していったのかもしれません(んなわけない)。

全国各地のTOEIC会場のどこかで、そんなことがあるのかもしれませんよ。

いつか、どこかで。

※ただしイケメンに限る

(⊃Д`)゜。


まぁ、そんな茶番。


テーマ: 英語・英会話学習 - ジャンル:学校・教育

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【2009/06/10】 『V字回復の経営』 『 「日本の経営」を創る』
昨日の日経新聞の下段広告に三枝匡さんの書籍が紹介されていましたね。
(新聞広告を読むのが結構好きなんです)。

ビジネス小説3部作のうちの、「V字回復の経営」がクローズアップされていました。

V字回復の経営―2年で会社を変えられますか (日経ビジネス人文庫)V字回復の経営―2年で会社を変えられますか (日経ビジネス人文庫)
(2006/04)
三枝 匡

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同じくらいのタイミングで、「ビジネス新刊書籍ニュース」というメルマガでも、紹介されていて、「おや?」と思ったんですよね。何か改訂でもあったのかと思ったのですが、そうでもないようです。たぶん、今の時流に合わせて、広告宣伝したんでしょうね。

(ちなみに、メルマガ「ビジネス新刊書籍ニュース」はオススメです。ダイヤモンド社、東洋経済、日本経済新聞のビジネス書の新刊情報が毎週届きます。http://biznews.ne.jp/


話を元に戻します。
以前も書きましたが、何回読んでもおもしろいのがこの三枝匡さんのシリーズです。

「V字回復の経営」は、戦略論も確かにおもしろいんですけど、人と人の泥臭さや気概のようなものにも焦点が当てられています。ある意味精神論。でもそれがいいんですよ。

仕事柄、ある程度、統括・推進するような立場にいることもあると思うんですが、組織(というより集団)の在り方を考える機会があったり、反抗的な人、消極的な人に対してどうすればいいのか悩んだり、そういうことって、どうしても多いです。

ですので、この小説で描かれている社内の人間関係がリアルだったり、なるほどって思ったり、主人公たちの苦労しながら前に進む姿に、がんばらないとって励まされたりしたものです。

まだまだペーペーなので、大したことではないんですけどね。

ところで、三枝匡さんの新刊が少し前に発売されました。
伊丹敬之さんと共著、という豪華な本です。

「日本の経営」を創る「日本の経営」を創る
(2008/11/22)
三枝 匡伊丹 敬之

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いやー、いい本なんですよ、これ。ここ最近読んだ本の中では、かなり上位。

というのも、結構前から、私の個人的な関心、問題意識に

「グローバルスタンダードは当然取り入れていくべきだけど、日本(人)には日本(人)の良さがあるんだから、それをうまく活かしたあるべき姿ってないのかな」

というのがあるんですよね。

アメリカの経営が一番いい、と無意識的にも考えられているような気がして。それをお手本にするべき、それができていないのは遅れてる、とでも言いたそうな風潮ってありますよね。これはまぁ、ビジネスに限ったことではないですが。

でも、日本人のメンタリティにも、絶対いいところがあって、それを見つめていくことも必要なんじゃないかなって思ってたんですよね。うまい例えじゃないかもしれませんが、改善していこうっていう風土だって、ある意味、日本人らしさ、日本人の良さ、なんじゃないのかなと。別にイノベーションだけが偉いわけじゃなくて、日々の改善だって重要なんだと思うんですよね。

グローバルスタンダードも確かに大切なんですけど、右に倣えで、それに合わせていくだけがいいのか、と疑問に思ったりしてたわけです。

アメリカだけでもダメで、今までの日本だけでもダメで、和魂洋才の感じがちょうどいいのかもしれませんよね。

「これが正しい」と言われると、「ホントにそうなの?」って思ってしまう、そんなひねくれた私には、ぴったりの本だったんですよね。

「うんうん」って思いながら読みました。

「創って、作って、売る」のサイクルとか、今まで三枝さんの著書で触れられた内容に、伊丹さんが合いの手を入れたり、逆に伊丹さんが、実務家の三枝さんに疑問を投げかけたり、そういう対話が中心の本です。

明日の仕事に役に立つとは限らないですけど、読んで損をする本ではないのかな、と思います。



テーマ:資格・スキルアップ・仕事 - ジャンル:ビジネス

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【2009/06/07】 「砂漠」 伊坂幸太郎
伊坂幸太郎の本で、新書・文庫になっているものは一通り読みました。

全然知らなかったんですけど、伊坂幸太郎って、春樹チルドレンって言われているらしいですね。「オーデュボンの祈り」を読んだときに、「村上春樹っぽい感じがおもしろそう」とブログに書きましたが、春樹チルドレンって呼ばれてるくらいなら、それは当然ですね。村上春樹LOVEな感じがしてしまって、それはそれで、複雑な気分です。


伊坂幸太郎を読んでみて、あらためて思ったのは、ミステリってあんまり好きじゃないのかもなってことです。衝撃のラスト、みたいな話の展開じゃなくて、もっと淡々と進んでいく話が好きみたいです。

そんな中、一通り読んでみて、好きだったのは、「オーデュボンの祈り」「ラッシュライフ」、そして、今日取り上げる「砂漠」です。


砂漠 (Jノベル・コレクション)砂漠 (Jノベル・コレクション)
(2008/08/01)
伊坂 幸太郎

商品詳細を見る



大学生活の青春とちょっとした冒険と、恋と、なんとかと。

私は読んでいて、ドラマ「オレンジデイズ」を思い出しました。こんな大学生活があったらいいなぁ、と大学生ながらにして思ったものです、はい。青春。

好きなんですよ、青春もの。はい。

「夜のピクニック」に、「青春って、本人にはわからないけど、他人から見ると青春しているように見える」というセリフがありました。きっとそういうものなんでしょうね。私の数奇に満ちた大学生活も周りから見れば、きっと青春に見えたことでしょう。はい。

まー、そんな青春満載の話に、伊坂幸太郎らしいテイストが混ざったのが、「砂漠」です。主人公は、村上春樹に出てくるっぽい感じの男の子で、それを囲む友人4人と色々あったりなかったりして、そりゃもう青春最高な感じなわけです。四季で章立てされていて、それぞれある程度完結した話なので読みやすいし、引き込まれる話でした。

ミステリが好きで、青春っぽい感じの話が好きで、「へー」ってなるような話の展開が好きな人は、ぜひ読んでみてください。すごいおもしろいわけではないですけど、読む人を選ばない読みやすい小説だと思います。


それと、「砂漠」は、印象的なセリフが多かったです。伊坂幸太郎の本は、どれも名言めいたものが多いわけですが、軽い感じのセリフでよかったと思います。

「なんてことは、まるでない」
「笑っている△△の隣にいるのは、俺じゃないと嫌だって思ったんですよ」

(△△は女の子の名前です)

このふたつがなかなか印象に残っています。

「なんてことは、まるでない」は、おもしろいセリフまわしなんですけど、どうおもしろいのか説明するのが難しいんですよね。ちょっとだけ笑えます。読めばわかります。読んだときに、「あー、このことか」と、思ってみてください。

「笑っている△△の隣にいるのは、俺じゃないと嫌だって思ったんですよ」の△△に、好きな子の名前でも入れて、口説いてみたら、うまくいきかもしれませんよ。作中のこのセリフは、言っているキャラにはぴったりでよかったんですよね。


ある日、会社帰りにとある女の子と飲んでました。
相手は目上だったので、私は敬語を使っていたわけですが、お互い色々相談しあえるような関係だったわけです。

ちょっと暖かくなってきた陽気だったので、酔い覚ましがてら、二人並んでブラブラ歩いていました。街頭の並ぶ川沿いの道を歩いていて、普段はしないような真面目な話もしていました。

たまたま最近読んだ本の話になったんですよね。それで、この「砂漠」の話をしていました。

私「くさいけど、いいセリフがあって」
女友達「へぇ、どんなの?」
私「いやー、口にするのが恥ずかしいんで、本を貸しますから、読んでみてくださいよ」
女友達「ケチ。度胸がない」
私「いやいや・・・」
女友達「そういうのはよくない」

そのときは、それで終わりました。

で、また色々どうでもいい話を続けていて、

私「そういえば、最近、ふと思ったんですけど」
女友達「なに?」

ふと、私が、その女の子の手を突然握って、

私「笑っている△△(女友達)の隣にいるのは、俺じゃないと嫌だって思ったんですよ」

って言ってみました。

・・・沈黙・・・。
お互い手を握ったまま。

さすがに気まずくなって、

私「っていうのが、さっき言ってたくさいセリフなんですよ。ちょっとはドキってしました?」

・・・沈黙。

たまに、じっとこっちを見つめる視線を感じつつ。

そのとき、ふと、女の子が、力強く、ぎゅって手を握り直してくれたんですよね。


それが、今の彼女と付き合ったきっかけです。



なんてことは、まるでない。




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【2009/05/31】 「1Q84」のマーケ・プロモーション的な妄想
昨日の駄文はさておいて、今日はちょっとマジメに、マーケティング的な話です。素人なりの解釈です。というか、こんなこと考えてたらいいなぁっていう妄想です。まぁ、見当違いなことが多いと思うので、真面目に読まないでください。誰か専門的な解説してくれないかなぁ。。。

「1Q84」、ニュースで取り上げられるくらい話題になってますね。

新潮社、うまいなぁ、と思いました。ドル箱といっても過言ではない村上春樹の長編の新刊。新潮社としても、本腰入れて、色々展開を考えたのかもしれません。事後的に見れば、非常に効果的な展開をしいてるような気がします。「村上春樹」というブランドを活かしていますよね。

今回、発売まで全く内容が明かされませんでした。いわゆる、「ティザー広告」に近いと思います。
「ティザー広告」とは、発売するまで内容を秘密にする、徐々に内容を明かしていく、というプロモーションの手法です。商品がシルエットになってたり、そういう広告、たまにありますよね。あと、最近話題になったものだと、マクドナルドのクォーターパウンダーでしょうか。

まぁ、それを「1Q84」でやったわけですね。村上春樹の長編、しかも、ねじまき鳥、世界の終わり、海辺のカフカと、長編の評価の高い新潮社の長編だからこそできる手法だったと思います。

「村上春樹」っていう名前だけで、中身もわからないのに買うっていうこと自体、これはもう、ひとつのブランドですよね。

発売のタイミングも絶妙でした。エルサレム賞受賞、映画「ノルウェイの森」のキャスト発表等、村上春樹の名前を見かけることが多かったですよね、最近。新潮社側なのか村上春樹側なのか、意図的なのか偶然なのか、それは私の知るところではありませんが、おそらく、ちゃんと計算の上なのでは、と思いたくなります、個人的には。

小説がある部数以上売れるには、普段読まない人も買うような状況にならないといけないと思います。

例えば、今回で言えば、

(1)村上春樹というだけで買う。
(2)小説を読む。村上春樹も読む。
(3)小説を読む。村上春樹は読んだことがない。
(4)ほとんど(全く)小説を読まない。

という層がいるとして、(4)の層にまで買ってもらうことが大切だと思うんですよね。そうなると、どうしても話題性が必要になります。

小説って、読む人は読むし、読まない人は全く読まない。普段読まない人に興味を持って、買ってもらうのって、想像するだけで、かなり大変そうです。難しい。小説に関心がないと、本屋にいっても視界に入らないですよね、普通。いくら宣伝しても、(1)〜(3)までの人にしか届かない。

これが、ドラマ、映画で人気が出ると、効果的ですよね。CMや番宣もありますし、テレビで知ることができます。チームバチスタやダヴィンチコード等は、私の周りだけ見ても、普段小説を全く読まない人も買って読んでいます。(4)の人に届いているわけですね。

ですが、さすがに小説のみで、そういうことってなかなかできない。そこで(4)の人にも届ける方法で考えられるのが、テレビや雑誌などのニュースなのではないでしょうか。パブリシティ展開。

今回、「1Q84」は、発売日に相当数売れて、増刷もされて、それが話題になりました。これは、新潮社の狙った通りの展開だったのではないでしょうか。1ヶ月かけて何十万部、よりも、発売日に何十万部のがニュース性がありますよね。だから、一斉に取り上げられる。発売日に一気に販売数を伸ばす方法として、ティザー広告を考えたのかもしれません。「ティザー」=「じらす」です。じらすわけですから、発売日に買おうとする人が増えるのは、当然のことです。

クチコミを期待するよりも、話題性で売ってしまうのが、「1Q84」には向いているような。そういう意味でも、適切なプロモーション展開ではないのでしょうか。

個人的な感想になりますが、「1Q84」は、今までの長編に比べて、なんというか、夢中になって読んじゃうっていう吸引力がなくて、どちらかというと淡々と読み進めていく作品です。極端に言えば、過去の長編に比べて、ストーリーがあまりおもしろくないです(言いすぎ?)。

昨日書いたことにも似てますが、「これおもしろかったよ、読んでみたら?」という風にクチコミで広まりにくい本だと思います。だからこそ、話題性で売っちゃう方がいいですよね。この辺が、例えば、「ノルウェイの森」とは違うんですよね。「ノルウェイの森」は、わかりやすい話なので、クチコミでも広まりやすいような気がします。


そういえば、続編の噂がありますよね。続編があると仮定して、例えばあと2冊出た場合。計4冊同時発売だったら、読むのをちょっとためらいますよね。全2巻であれば、読んでみようかな、と思う人も多いはずです。それならば、全4巻同時発売よりも、2巻発売⇒続編2巻発売、の方が、買う人は多くなるような気がします。

今回2巻買って人って、しばらくして続編2巻出たら、もう2巻持ってるんだから、あと2巻も買うかってなりますよね。全4巻だとそうはなりません。1800円×2+1800円×2、っていうのと、1800円×4っていうのは、心理的な負担が違います。となると、今回、話題を作ってまず2巻を多くの人に買ってもらって、続編を出す方がスムーズな展開です。


まぁ、そんなことを思ったりしてました。それが、見当違いなのか、むしろ自明のことなのか、それはさっぱりわかりません。


関係ないですが、「ノルウェイの森」の上巻は「セカチュー」に抜かれるまで、単行本発行部数1位でしたね(上下巻合わせると違う?)。ドラマ・映画・音楽等の展開で売れた「セカチュー」と、小説のみで売れた「ノルウェイの森」は、すごさが違うと、個人的には思います。かといって、「ノルウェイの森」が、村上春樹の中で最も評価が高い、というわけでもない。その辺のズレが、「村上春樹が好き」に対する温度差が生じている理由なのかもしれませんね。



テーマ:村上春樹 - ジャンル:小説・文学

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